滋味如桃源

電子的高級洗練世相講談

泣いてもリオに行きたい男

 舛添東京都知事は都議会与党を含む主要会派から不信任決議案が提出されたのだが、昨夜議院運営委員会に乗り込んで「子供がいじめられているので辞めたいが、国益にマイナスとなり東京が恥をかくことになるからリオ五輪(閉会式の五輪旗ハンドオーバー(手交))までやらせてくれ」と泣いて懇願したという。とにかく何が何でも辞めたくないようだ。

 メディアの分析によると、リオ五輪へのこだわりはハンドオーバーに出たいだけなのではないか、ということである。つまり五輪の公式映像の中に東京都知事である自分の姿を残したい、とただそれだけらしい。TV好きの目立ちたがりにも程があるというか、世界中に自分が日本国の代表として旗を持ってへらへらしている映像を見せつけたい、公式映像に残したいということだけなのか。

 不信任案はきょう可決される見通しだが、その後知事がどのような対応をするのか、今朝のところは注目が集まっている。まさか都議会解散をしかけてくるか、都議選実施なら42億円、その後の都知事選で46億円のコストがかかります、とやっているのだが、さてどうなるか。

 もし舛添をやめさせたら、次に来るのはハシシタだから、それを阻止するためにも舛添を続投させよう、という意見がある。これもおかしな話で、東京都民がいくらテレビの露出度が高いからと言って下品な大阪者に投票するとは全く思えない。

 あるいは、都知事選などの選挙費用がこれだけかかるから、舛添を続投させよう、という意見もある。これもおかしな話で、家族旅行の費用から明らかに利殖目的の美術品購入まで、やりたい放題に政治資金を詐取してきたような人物を延命させても構わないという感覚が全く理解できない。コストのためなら泥棒に都政を任せても平気なのか。そんなことはありえないだろう。

 今回の「リオまで行かせて」の涙の懇願だって、舛添は東京都が恥をかく、国益のためにつまり国家のために苦境にある自分が勇気を振り絞って行くのだ、といった発言は全部嘘で、要するにテレビに映りたいだけ、そのためならどんなデタラメでも平気で言うような人間なのである。

 泣いて、「お国のため」と言えば無条件で同情され、善人と認定される。こういう馬鹿げた脊髄反射は大変に危険である。詐欺師ほど嘘泣きがうまいのではないだろうか。

 

 果たして、次の都知事は誰になるのだろう。東京都は規模も大きいせいか、実務能力より知名度が優先してしまい、「テレビでよくみる人」が最も価値があるという、とんでもない状態になっている。噂によると某アイドルグループメンバーの父親が元官僚で、それを次期知事候補とするような流れもあるようで、すると選挙運動にそのメンバーが応援演説や握手に登場することになるのか知らないが、そんなことになりゃ吝嗇知事が五輪に行くどころではない「恥」であろう。台湾や韓国の選挙を笑っていられないことになる。

 この国は相当やばいことになっている、どうしたら止められるのだろうか。